【コラム】 体罰は「悪」か。戸塚ヨットスクールの功罪「平成ジレンマ」
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体罰が悪か否か?という命題は簡単である。
悪だ。
しかし、その是非となると難しくなる。
そもそも体罰とは何か?
簡単に言えば、暴力を用いた罰である。
体罰は暴力を用いている点において悪であるといえる。
しかしその一方体罰いう罰によって、更正した人も多くいることも事実である。
場合によっては「必要悪」であるということだ。
しかし「必要」を超えた体罰は単なる悪でしかない。
そこを見誤った戸塚ヨットスクールの代表は、死者を出すという最悪の結果を招いてしまった。
それを痛感したからこそ、体罰という劇薬を封印して再出発したのだろう。
では良い罰とは何だろうか?
一つは、対象者が反省できるものであると考える。
厳しい罰は、反省を促す効果が期待できる一方、度を超せば対象者の反発やトラウマなど不利益も生む。
そのさじ加減は難しい。
厳しい罰の究極である体罰であればなおさらだ。
一つ確実にいえるのは、安易な体罰は良くないということだ。
今の全ての体罰をタブー視する風潮も、安易な体罰が蔓延った過去の反動だろう。
安易な体罰がなくなることを切に願うものだ。